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人材不足対策 介護ロボットやICT導入による業務の効率化

こんにちはOGR事務局です。

 

少子高齢化が日本だけではなく他国でも進んでいます。少ない人数でも効率的に介護業務を行うという課題は他国でも同じです。そこで今回は介護におけるテクノロジーの活用による業務の効率化を他国の例をあげながら、ご紹介したいと思います。

介護ロボットの活用やICT導入による業務の効率化

中国では人手不足対策として介護ロボットなどのテクノロジーを活用して300人の利用者を2名の職員で管理している介護施設があります。

 

中国 福寿康グループのIT介護

300人の利用者を2名の職員で管理する施設を所有する福寿康グループは、中国国内50都市以上、400事業所で事業を展開している中国の介護最大手企業です。注目されている理由は、テクノロジーを駆使した業務の効率化によって、介護施設の入居者や在宅介護の利用者の体調を少人数で管理している点です。

福寿康グループのICT活用

・センサー付きマットレス、バイタル測定機器などの介護ロボットをサプライヤーと連携してサービスと共に提供し、そのデータを職員、家族もアプリを通してみることができる。

・医療、リハビリ、看護、介護を総合的に提供するため、それらをインターネットで連携するプラットフォームを構築

・顧客のアセスメントや治療・ケアの進捗などを全てオンラインで共有。顧客もアプリから情報管理できる。

 

テクノロジーを活用して顧客の情報を共有し、管理することで、業務を効率化することに成功しています。「介護ロボット・ICTツール」はまさに人手不足の救世主となる技術なのです。

 

慢性的な人手不足

公益財団法人 介護労働安定センターによる「令和3年度「介護労働実態調査」結果の概要について」では勤続意欲は5年連続前年を上回っているものの、介護事業所全体の人材の不足感は、60%台で推移しており、慢性的に人手不足となっています。

業務を効率化し、省人化に成功しても、職員が子育てや自分の家族の介護によって育休や、介護休暇を取得することになったり、夜勤に入れなくなったりする状況もあるでしょう。現職スタッフの離職率が低くても、定着率がアップしても、人材確保は大きな課題です。

出典:公益財団法人 護労働安定センター 令和3年度「介護労働実態調査」結果の概要について

 

介護ロボットとは

介護をするにあたって、さまざまな負担を軽減してくれるのが介護ロボットです。

厚生労働省によるロボットの定義とは、「以下3つの要素技術を有する、知能化した機械システム」としています。

・情報を感知(センサー系)

・判断し(知能・制御系)

・動作する(駆動系)

上記のうち、ロボット技術が応用されており、利用者の自立支援や介護者の業務負担の軽減に繋がるものを「介護ロボット」と定義しています。

 

例としては、移動支援や排せつ支援の介護ロボットがあります。

出典:厚生労働省 介護ロボットの開発・普及の促進https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000209634.html

 

 

介護ロボット

移乗支援

装着型パワーアシストや「マッスルスーツ」とも呼ばれるロボットが有名です。介護をする人が身に着けることで、被介護者の移動の際、介護者の負担を軽減してくれるロボットです。

移動支援

被介護者の移動を助けるロボットです。お風呂での移動やトイレの座った状態の維持などが屋内型、外出時に歩行を助けてくれる屋外型があります。

排せつ支援

ロボット技術を用いた排泄物処理、トイレ誘導、そして下着の着脱などにおける一連の動作支援を実施します。

見守りセンサー

映像センサー

入居者がベッドから離れている際の動きを確認できるだけではなく、ベッドにいる際もはみだしなど入居者の姿勢が確認できるので、ベッドからの落下防止ができます。

シートセンサー

入居者がベッドで横になっているか、起き上がっているかを可視化するとともに、横になっている際、ベッド上での心拍や呼吸などの動きを把握し、安否確認と睡眠状態の分析をします。

トイレの人感センサー

トイレの入退室、トイレ内の異常を検知可能。

 

介護ロボットを取り入れることで介護者の体力的な負担を軽減してくれるだけではなく、見守りセンサーによって、入居者の部屋まで行かずとも、ある程度の状況を把握することができますので、人手も削減できますし、効率よく介護ができます。

ICT導入による業務の効率化

・作業記録のクラウド化

・勤務シフト自動作成システム導入による作成時間の短縮

・チャットツールを用いた情報共有によるICT化

支援するソフトウエアの導入によって、出勤時間の違う職員など、職員同士の連絡の伝達をスムーズに短時間で済ませることができます。

介護ロボットとICT導入によって、業務を効率化することで、少ない人数でも業務をこなすことが可能になります。

 

自治体の補助金を活用しよう

介護ロボットが普及しない理由はコスト面での懸念が考えられます。各自治体で「介護ロボット導入支援事業費補助金」や「介護ロボット等導入支援事業」などの名称で補助金を設けていますので、サイトをご確認頂くといいでしょう。

 

まとめ

介護ロボットとICT導入による省人化についてお話しました。

慢性的に人手不足が続く介護業界において、介護ロボットやICTツールは効率的に介護を行う上で欠かせないものになっていくことでしょう。それぞれの自治体で補助金や助成金がありますので、ウェブサイトなどでご確認頂いて、ご活用ください。

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